Case No.1
【導入事例】
【導入事例|冷凍食品リニューアル】「商品は好評、でも売れない」最大要因は価格設計だった — HUT調査で市場投入前に修正
冷凍つくねのリニューアル品・新商品を対象にHUT(ホームユーステスト)調査を実施。 価格提示で購入意向が約40ポイント低下する構造を事前特定し、”値下げではなく単価納得感設計”という勝ち筋を導きました。
この事例の要点(30秒サマリー)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 業種 | 冷凍食品メーカー |
| 対象商品 | 冷凍つくね(既存品/リニューアル品/新商品 の3種) |
| 企業課題 | 試作段階の評価は高いが、市場投入判断の根拠が弱い/価格設定に確信が持てない |
| 実施メニュー | HUT調査(家庭内実食)+ 購入意向・価格受容性評価 |
| 主な成果 | 価格提示で購入意向が 約40pt低下 する構造を事前特定。値下げ以外の有効打ち手を5つ抽出 |
| 実施期間 | 約1週間 |
| N数 | N=40名 |
こんな方におすすめ
- 試作評価は高いが、市場投入判断の裏付けが欲しい
- 価格設計に自信が持てない/値下げ以外の打ち手を探したい
- リニューアル効果を社内意思決定の場で定量的に示したい
- 「売れるか/売れないか」を発売前に構造で把握しておきたい
課題:「試作評価が高い」だけでは、市場投入の根拠にならなかった
冷凍つくね商品のリニューアルおよび新商品開発を進める中で、クライアント企業では次の課題を抱えていました。
- 試作段階では評価が高いが、市場投入判断の根拠が弱い
- 既存品とリニューアル品の差が、購買にどれほど影響するか不明
- 新商品の価格設定に自信が持てない
- 弁当・惣菜・おつまみなど用途が広く、訴求軸が定まらない
つまり、「商品としては良い手応えがある」と「市場で売れる」の間にある不確実性を、発売前に潰しきれていない状態でした。
そこで、実際の家庭内利用環境での評価を取得する HUT(ホームユーステスト)調査 を実施。定量・定性の両面から「売れる要因」と「売れない要因」を同時に可視化しました。
施策:家庭内実食テスト+多面評価で「購買転換の壁」を特定
調査設計
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 手法 | HUT(ホームユーステスト)|実購買を伴う家庭内実食評価 |
| 対象商品 | 既存つくね串P/リニューアル品Q/新商品 の3種比較 |
| 対象者 | 40〜60代中心の家庭ユーザー |
| 評価軸 | 味 / 食感 / 外観・照り / サイズ・ボリューム / 総合評価 / 購入意向 / 価格受容性 / 使用シーン / 自由記述 |
| N数 | N=40名 |
| 実施期間 | 約1週間 |
| 納品物 | 定量集計レポート/自由回答の定性分析/改善打ち手提案まで |
今回、特に重視したポイント
「商品評価」ではなく「購入転換の壁」を見つけること。 単なる満足度ではなく、価格提示前後での購入意向変化まで計測しました。
「美味しい」=「売れる」ではない。 売れるかどうかを決めるのは、提示された価格に対する納得感である。
この構造を定量で分解することが、本調査のコアでした。
成果:商品力は市場投入水準。ただし、購入意向の最大の壁は「価格」だった
全体サマリー|Before / After
| 指標 | 既存品(リニューアル前) | リニューアル品 | 新商品 |
|---|---|---|---|
| 味評価 | ベースライン | 上昇 | ほぼ全員が肯定評価 |
| 食感評価 | – | – | 90%以上が好評価 |
| 外観・照り評価 | ベースライン | 向上 | – |
| 総合評価8点以上の割合 | ベースライン | 増加 | – |
| ボリューム感 | – | – | 高満足 |
| 使用シーン | – | – | 弁当・夕食・晩酌まで広範 |
| 購入意向(価格提示前) | – | – | 90%超 |
| 購入意向(価格提示後 5個270円) | – | – | 半数強 |
| 購入意向の変化幅 | – | – | 約▲40pt |
| 非購入層の受容価格帯 | – | – | 「200円前後なら検討する」が多数 |
発見①:リニューアル品は品質改善が定量で証明された
既存品と比較して、リニューアル品では以下の評価が改善。
- 味評価が上昇
- 外観・照り評価が向上
- 総合評価8点以上の割合が増加
👉 リニューアルの方向性は正しく、品質面での後退リスクは低いことが確認できました。
発見②:新商品は「商品力」だけで見れば市場投入可能水準
- 味評価:ほぼ全員が肯定評価
- 食感評価:90%以上が好評価
- ボリューム感:高満足
- 使用用途:弁当・夕食・晩酌まで広範
👉 商品としての完成度は十分高い という結論。
発見③:ところが、価格提示で購入意向が **約40pt低下** した
最大の発見はここでした。
- 価格を提示しない状態:購入意向9割超
- 想定売価(5個入り270円)を提示:購入意向が半数強まで低下
- 非購入層の多くが「200円前後なら検討する」と回答
👉 つまり、商品が悪いのではなく、価格設計そのものが購買障壁になっていた ことが発売前に特定できました。
勝ち筋:単純な値下げではなく「単価納得感」設計へ
単純な値下げは粗利を削り、ブランド価値も毀損します。調査結果から、以下の5方向の打ち手が有効と整理されました。
| # | 打ち手 | 狙い |
|---|---|---|
| 1 | 個数増+価格上昇による「割安感」設計 | 単価を下げずに1個単価の知覚価格を下げる |
| 2 | 使用回数ベースのコスパ訴求(お弁当何回分か明示) | 絶対価格ではなく相対コストで評価させる |
| 3 | 大容量・ファミリーパック展開 | 家庭内在庫を前提にしたロット最適化 |
| 4 | シズル感の強いパッケージ表現 | 棚で「美味しさ」を価格より先に伝える |
| 5 | 用途提案(弁当・晩酌・アレンジ)の明示 | 1商品あたりの登場回数を増やして割安感を補強 |
副次的な示唆:将来ライン拡張のヒント
自由回答分析から、次期改善の種も得られました。
- 味は「やや濃い」と感じる層が一定数存在
- タレ量の増量ニーズ
- 個包装ニーズ
- レシピ掲載要望
- 子ども向けサイズバリエーション要望
これらはラインエクステンション/パッケージ改善の有力テーマです。
まとめ:HUT調査で「売れないリスク」を発売前に潰す
今回のプロジェクトでは、
- 商品評価の高さ
- リニューアル効果
- 新商品の市場適合性
を確認できただけでなく、売上を阻害する最大要因=価格設計を発売前に特定できました。
市場投入後に気づくのではなく、投入前に修正できること。 これがHUT調査の最大の価値です。
貴社の商品でも「売れない要因」を発売前に特定しませんか?
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